あなたが現在見ているのは アートとの出会いが、40代で挑戦する背中を押してくれた!

アートとの出会いが、40代で挑戦する背中を押してくれた!

私がフリーランスという働き方を選んだ理由

                                                                  

東京都在 ビジョンアーティスト/PR・編集ディレクション

ピカソあかりさん

こんにちは、ピカソあかりです。今はフリーランスとして活動していますが、以前は人材系の会社で15年ほど、ウェブ編集や進行管理などの仕事をしていました。

様々な要因(主にストレス)で3年目で、心身を壊し強制終了となったものの、それでも、仕事が好きで4ヶ月後に復職し、仕事を続けていきました。仕事自体は嫌いじゃなかったし、直後に部署移動してからは、大きな不満もなかったのですが、ずっと「このままでいいのかな」と心の奥底にモヤモヤを感じていました。

そんな中で娘が生まれたことが、大きな転機となりました。娘の成長を見守る中で、「働くことって楽しいよ」と胸を張って言える自分でいたいと思うようになったんです。

将来、娘も同じように働く中で悩んだ時に、アンサーできる自分になっていたかった。とうとうお尻に火がつき、それが会社を離れて新しい働き方を模索するきっかけで、ぬるま湯から飛び立つ決心をしたんです。

銅版画との出会いがくれたインスピレーション

会社員を続けながら、休日に何か自分のための時間が欲しいと思っていたとき、本屋でふと目にとまった一冊の小説がきっかけで、高校時代に読んだ銅版画家の話を思い出しました。そこから「やってみよう」と思い、近所のアトリエを調べて通い始めました。

銅版画に触れている時間は、言葉では言い表せないくらい心が落ち着く時間でした。自分の手を動かして、静かに作品と向き合うことで、自分の感性が少しずつ解き放たれていく感覚を味わいました。

あの時感じた「これが私の好きなことだ!」という直感を、今も大切にしています。

組み合わせてつくる私の働き方

フリーランスになってから、私はいくつかの仕事を組み合わせて働いています。ひとつは個人セッション。オンラインで、ママと娘さんや働く女性に感性を開くアートの時間を提供しています。自分を深く見つめ、自分と対話することで、今後のビジョンや働き方までサポートしています。

もう2年ほど継続してくださっている方もいて、自分の体験が誰かの役に立てている実感があります。

また、直近では人材関連の経験を活かして、ママ向けの求人サイトでの業務委託も行っています。面談や記事の執筆、入社後のサポートなど、ママたちの働き方に寄り添う支援が中心です。

そして、週に2回ほどは、地元の道具屋さんでアルバイトもしています。ECサイトの更新やSNS投稿、インスタのリール作りなどを担当しています。リアルなチームに関わるのも好きなので、ちょうどよいバランスを保てて関わるのも好きですし、他に、年間契約でPRやディレクションの業務委託もしています。常に入れ替わりはありますが、ちょうどいいバランスを保てています。

これらの組み合わせによる働き方が、私にとっては「ちょうどいい」。フルタイムでひとつの会社に縛られるより、自分の暮らしに合わせた柔軟な形で働くことで、より自由を感じられています。私はこのようなキャリアをブレンドする働き方を「キャリアブレンド」と呼び、周りの方に勧めています。

暮らしと仕事を丁寧に重ねていく

子育て中の暮らしは、毎日が予定通りにはいかないものです。だからこそ、自分で時間を調整できる今の働き方は、私にとって理想に近い形だと思っています。

食事を作ったり、買い物に行ったり、娘を送り迎えしたり、そんな日常のひとつひとつを大切にしたい。仕事だけで一日が終わってしまう生活には、もう戻れないかもしれません。

日々の暮らしが満たされるからこそ、仕事にも前向きに向き合える。暮らしと仕事は、切り離すものではなく、重ねて統合していくものだと実感しています。

試行錯誤しながら、自分に合うスタイルを見つける

最初はアートで起業しようと、講座をつくったり、集客に挑戦したり、たくさん試しました。でも正直、うまくいかないことも多くて、「これで本当にいいのかな」と立ち止まることもありました。

その中で出会ったのが業務委託という働き方。会社員時代の経験を活かしつつ【企業と関わりながら仕事ができる】【自分の商品でもある、個人セッションも並行して育てられる】このスタイルが私には合っていたんです。

試しては違うと思い、また新しい形を探して…という繰り返しの中で、「今の自分にとって心地よい働き方って何だろう?」と問い続けてきました。

これから育てていきたいこと

アートの活動は今少しお休みしていますが、また本格的に再開したいと思っています。個展の開催も視野に入れながら、表現の場を増やしていきたいです。

個人セッションも、これからさらに深めていきたい分野のひとつです。自分が実感してきた「手を動かすことで感性が開く」という経験を、必要としている人に伝えていけたらと思いますし、開いた女性らしい感性をもとにしたキャリア構築を必要としている人に伝えていけたらとても嬉しいです。

また、ママたちの働き方支援にも力を入れていきたいと思っています。同じように子育てしながら働く女性が、自分らしい道を見つけるための伴走者でありたいと感じています。

大切にしていること

どんな働き方にも、どんな生き方にも、正解はありません。ただ、「自分にとって心地よいかどうか」が大事なのだと思います。

私にとっては、「感性を開くこと」「暮らしと仕事を切り離さないこと」「自分で選び取っていくこと」。それが、今の生き方を支えるキーワードになっています。

人と比べず、自分のペースで、少しずつ。でも確実に前に進む。それが、わたしの選んだ生き方です。

小さなきっかけから、人生は動き出す

「自分にできることなんてない」と思うこともあるかもしれません。でも、そんな気持ちの奥にはきっと「本当はこうしたい」という小さな声があるはずです。

わたしの場合、それはたった一冊の小説との再会や、週末のアトリエ通いでした。最初の一歩は小さくても、そこから人生は少しずつ動いていきます。

感性を大切にすること、自分の違和感に正直でいること。それが、私がこの数年で得た一番の学びです。

あかりさんInstagramはこちら

ホームページはこちら

あかりさんの働き方は、起業女性の選択肢を広げるもので、心と家庭を大事にできる道だと感じました。一つに限定しなくていい、女性の感性を大切にしていい、持続可能な長い目で見たキャリアを構築していく、 そんなことを教えてもらったインタビューでした。

取材:きたじまあいこ